でぶぅの日記

思ったことを思ったままに

先輩の話から〜東日本の経験から学ぶこと〜

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昨日、「ほっと岡山」が開催した被災者支援者・研修を受けて参りました。

宮城県サポートセンター支援事務所の社会福祉士・真壁さおりさんに

参加者のモヤモヤを聞いてもらい東日本大震災の時、どうだったのか?

をお話し頂きました。

 

 

被災者はどこへ?

今の真備町(2018年8月17日)

真備町内・総社・倉敷市の避難所に避難。

避難所以外

(親族の家・避難所以外の公民館など・みなし仮設住宅・被災した自宅)

心配なこと

みなし仮設住宅で亡くなられる人が出てくること。

住宅は被災していて片付け途中で住んでいる人。

これからどこへ?


みなし仮設住宅(2400戸以上・市内・市外・県外・国外)

仮設住宅(合計200戸・5カ所)

親族の家(市内・市外・県外・国外)

避難所の体育館

在宅のまま

心配事

住む場所が多様化することで、ニーズも多様化。

どこに誰がいるのか把握が難しくなり支援が行き届かなくなる可能性がある。

※東日本では、「みなし仮設住宅」に移る人が多くなることは想定外だったので

支援が遅れたケースも。

 

支援側のフェーズの変化

ボランティアセンターは泥かき・荷物出しセンターではない!!

ボランティアセンター(ボラセン)は、

倉敷市社会福祉協議会社協)が運営。

 

同時並行的に、長期的な生活支援を行う「サポートセンター」

(支え合いセンター:名前はまだ分からない)が開設する。

これも社協、もしくは社協から委託された団体が運営する。

サポートセンターは支援員の雇用をして運営していく。

 

大切なこと

ボランティアセンターはサポートセンターへの移行を鑑みて、

生活支援の調査や運営計画を立てつつ、ボラセン内で始動しておく。

(これをしないで永遠と泥かきを支援する場所になってしまった経験より)

 

 

全ての制度が正解ではない

仕方ないことも理解しながら、被災者にあった支援をしたいものです。

例えば、罹災証明書ベースで災害支援が制度上は決まっています。

つまり、世帯ごとに義援金が支払われたり、ニーズ調査が行われます。

世帯ごとにニーズも違う。またその世帯の中の人ごとにニーズは違う。

そこで、一人一人に再建ノートを作成してもらって、

自分の変化する状況、ニーズ、これまで話してきたこと(履歴)を

残せるノートがあります。

被災者生活再建ノート

 

ここが今の問題点??

岡山県倉敷市社協、災害支援ボランティアネットワーク(NPOなど)が

それぞれの支援を続けている。

でも、連携は取れている?

連携以前で、情報共有が必要なのでは?

特に「岡山県」の存在がここからは重要だと。

 

その他の話

・市民的専門性を生かせ!

 職業分類での専門性ではなく、その地域の風土・慣習を理解して動く人。

 町内会や民生員さん、被災者の若い人たちの力に希望がある。

 

・イベントという支援のあり方

 良い悪いは難しいが、次々とイベントをやる人は現れる。

 「1番に考えるべきは、被災者」を忘れないこと。

 わかっているつもりでも、わからなくなるから注意。

 緊急仮設住宅の時は、入居者の絆が増し効果もある。

 災害公営住宅へ移ったらもう日常生活を取り戻そう。

 夏祭りが2日連続ある日常ってありますか?異常です。

 

・在宅被災者は埋もれがち

 早期にアプローチをできる環境を。東日本では後手になった経験がある。

 

・続けることが安心に

 100世帯あった仮設住宅に、最後残った3世帯。

 おちゃっこは、最後の1世帯が退去するまで続けれた。

 誰も来ない日もあった。それでも続けた。

 「誰かが自分を見てくれている」という安心感。

 

・支援員が持つべき目線1

 被災者の元への訪問。「何もないから来なくていいよ!」と拒絶される。

 と言われても、毎日、毎日、伺う。心が何度も何度も折れる。

 少しづつ少しづつ、扉が開いていく。心の扉も少しづつ。

 1年以上後、支援員が言われた言葉

 「何もしてくれなかったけど、1番必要だった。

 毎日、毎日、声をかけてくれた。これが支えだった」

 アドバイスや助言は心が通ったその後。

 

・支援員が持つべき目線2

 被災者自身に決断・決定してもらうこと。

 そのために適切な情報を提供すること。

 

・支援員が持つべき目線3

 話を聞く。受け止める。涙が出ることも。

 ここで終わらない。

 で、次どうしよっか??この次の一歩へ一緒に歩む強さを。

 

今、あるフェーズは次のフェーズへの大事なポイント。

経験から学べることも多い。

真壁さんありがとうございました。

独自性も大切だけど、よく学び・共有したいと言う思いから。